お金の制度

2025年年末調整変更点まとめ📝

令和7年分 年末調整

【今年の変更点】103万円の壁が123万円に!年末調整のポイント解説

令和7年分(2025年分)の年末調整では、所得控除に関する3つの大きな改正が入ります。

物価高や働き方の多様化に対応するための見直しで、パート・アルバイト・副業をしている方や、大学生世代のお子さんがいるご家庭にとっても影響の大きい内容です。

この記事では、難しい税法用語はなるべく使わずに、
ひなまる目線で「今年ここだけ押さえればOK」というポイントをまとめました🌸

🌷 今年の年末調整、ざっくり3つのポイント

  1. 基礎控除の引き上げ … 48万円 → 58万円(多くの人が対象)
  2. 給与所得控除の引き上げ … 最低55万円 → 65万円(年収190万円以下は一律65万円)
  3. 特定親族特別控除の新設 … 19歳〜22歳くらいの子ども(大学生世代)のアルバイトに関係する控除

この3つが合わさった結果、いわゆる「103万円の壁」が、「123万円の壁」に実質引き上げられるイメージになります。

① 基礎控除:48万円 → 58万円にアップ

そもそも基礎控除って?

基礎控除は、すべての人に一律で適用される「差し引き枠」です。
所得税を計算するときに、まずこの金額を引いてから税金を計算します。

令和7年分からの変更点

  • これまで:48万円
  • 今年から:58万円(+10万円)

高所得者(合計所得2,400万円超など)の方は段階的に控除が減る仕組みですが、
一般的な会社員・パート・アルバイトの方は「58万円」と覚えておけばOKです。

✅ 同じ収入でも「課税される部分」が10万円分少なくなる=税金が少し軽くなる方向、とイメージしてください。


※出典:国税庁「年末調整がよくわかるページ(令和7年分)」より引用

② 給与所得控除:最低55万円 → 65万円にアップ

給与所得控除ってなに?

会社員・パート・アルバイトの方には、
「お仕事にかかる費用」として、自動的に差し引いてもらえる“みなし経費”があります。これが給与所得控除です。

令和7年分の変更点

  • これまでの最低ライン:55万円
  • 今年からの最低ライン:65万円(+10万円)
  • 年収190万円以下の人は、一律65万円が控除されます。
📝 パート・アルバイト・副業でお給料をもらっている人も、
「自動で引かれる金額」がふえる=税金がかかる部分が小さくなるイメージでOKです。


※出典:国税庁「年末調整がよくわかるページ(令和7年分)」より引用

③ 特定親族特別控除:大学生世代の子どもがいる家庭に影響

どんな控除?

今年から新しくできたのが「特定親族特別控除」です。

対象になるのは、次のようなケースです👇

  • 一緒に暮らしている(生計を一にしている)
  • 19歳以上23歳未満の親族(いわゆる大学生くらい)
  • その子の合計所得が58万円超〜123万円以下
    ※給与だけなら、だいたい年収123万円超〜188万円以下が目安

控除額のイメージ

対象となる特定親族1人につき、最大63万円を所得から差し引くことができます。
ただし、親族本人の所得が増えるほど、控除額は段階的に少しずつ減っていきます。

※出典:国税庁「年末調整がよくわかるページ(令和7年分)」より引用

手続きのポイント

この控除を受けるには、いつもの扶養控除の書類に加えて、

  • 「給与所得者の特定親族特別控除申告書」

などの書類を、勤務先に提出する必要があります。

🔍 お子さんが大学生でアルバイトをしているご家庭は、
「今年、バイトの年収どのくらいになりそうか?」と、「会社から配られる書類の種類」をいちどチェックしてみるのがおすすめです。

④ 「103万円の壁」から「123万円の壁」へ

これまでよく聞いた「103万円の壁」は、

  • 給与所得控除:55万円
  • 基礎控除:48万円

この2つを足して103万円になっていたから、そう呼ばれていました。

今年からは、

  • 給与所得控除:65万円
  • 基礎控除:58万円

合計123万円になるため、「123万円の壁」と言われるようになります。

💡 ざっくり言うと…
年収123万円までは、所得税がかからないラインが広がるイメージです。
ただし、社会保険の「130万円の壁」は別ルールなので、ここは注意が必要です。

税金の「壁」と、健康保険・年金の「扶養の条件」は仕組みが違うため、
「税金はセーフでも、社会保険ではアウト」という可能性もあります。
ご主人の勤務先や加入している健康保険組合の案内も、あわせて確認しておくと安心です。

⑤ 会社員として、今年の年末調整で気をつけたいこと

従業員(会社員・パート)の方のチェックリスト

  • 今年の年末調整の書類に新しい様式(特定親族特別控除の申告書など)がないかチェック
  • 配偶者やお子さんが働いている場合は、今年のおおよその年収を確認してから記入する
  • 大学生や専門学生のお子さんがアルバイトをしている場合は、特定親族特別控除の対象になりそうかも意識しておく

(参考)経理・総務担当の方向けのポイント

※読者さんの中に経理担当の方もいると思うので、ざっくりだけ。

  • 源泉徴収税額表・給与所得控除後の表など、改正後のものを使用しているか確認
  • 扶養親族の所得要件が48万円以下 → 58万円以下に変わっているため、前年データをそのまま流用しない
  • 特定親族特別控除の申告書の配布・回収スケジュールを早めに案内する

まとめ:今年の年末調整は「追い風」を味方に

令和7年分の年末調整は、ざっくり言うと「税金まわりが少し優しくなる」改正です。

  • 基礎控除・給与所得控除がアップ → 多くの人が税負担が軽くなる方向
  • 大学生世代の子ども向けに、特定親族特別控除が新設
  • 「103万円の壁」から「123万円の壁」へ → パート・アルバイトでも働き方の選択肢が広がる
🕊️ ひなまるメモ:
税金の話はむずかしく感じやすいですが、
「今年は控除が増えてちょっと追い風なんだな」とざっくり押さえておくだけでもOKです。
パートや副業、大学生のお子さんのバイト収入など、
ご家庭の働き方とあわせて一度見直してみるタイミングとして活用してみてください🌷
※本記事は一般的な内容をわかりやすくまとめたものであり、すべての方の状況に当てはまるとは限りません。
具体的な金額や適用可否については、勤務先の担当部署や税務署、税理士等にご確認ください。

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